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2020/06/15 16:42
【プレゼンター】
福﨑智司教授(三重大学大学院生物資源学研究科)
玉城英彦教授(北海道大学)
奈良林直特任教授(東京工業大学)
越智文雄氏(次亜塩素酸水溶液普及促進会議代表/危機管理コンサルタント会社社長)
※福﨑智司教授は5/29にNITE(製品評価技術基盤機構)により発表されたファクトシート内に引用されている「次亜塩素酸の科学 -基礎と応用-」の著者
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【次亜塩素酸水溶液普及促進会議アピール】
◆次亜塩素酸水溶液は現在の新型コロナウィルスの流行とその後の新しい生活に対して感染予防策として役立つものである。
◆次亜塩素酸水溶液は正しい取り扱いを行うことで人体に影響なく安心して使える液体である。
◆その活用方法においては、空間に効果的に噴霧することによりエアロゾル感染を防ぎ、空気中及び床面・壁面など室内環境のウィルスを除菌することが可能である。
◆現在根拠なく「次亜塩素酸水溶液が新型コロナウィルスに効果がなくまた空間噴霧が健康に有害である」かのような報道がなされているがこれは明らかな誤報であり、本来感染防止に有効な手段を陥れる風評を作っている。結果、次亜塩素酸水の普及を妨げ新型コロナウィルスの感染を広げる結果となり重大な社会問題である。
◆根拠なく次亜塩素酸水溶液に対する誤った報道をしている報道機関は正しい事実に基づき取材し修正報道を行っていただきたい。
◆誤報の元となった中間報告を行った製品評価技術基盤機構及び経済産業省はより広く専門家の声を聞き誤解を受けないような最終報告を行っていただきたい。今回、誤解と不安が広まった空間噴霧への説明についても追加試験で正しい事実を発表していただきたい。
◆厚生労働省は国民の命と健康を守る本来の使命から、新型コロナウィルス感染防止に有効な手段として次亜塩素酸水溶液の効能と使用方法を広く普及させるため専門家を集め業界団体の利害を超えた国民のための取り組みを行っていただきたい。
◆政府は国民の命と健康を守るため医療機関、高齢者施設、防災避難所を始めとする必要な箇所への次亜塩素酸水溶液の配布と備蓄を進めていただきたい。
◆新型コロナウィルスを始めとするウィルスと共生する新しい社会づくりのために次亜塩素酸水溶液の活用を広めていただきたい。
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【プレゼンテーションの主な内容 】
◆次亜塩素酸は『塩素消毒』の活性因子で代表的なものは水道水の塩素消毒。適切に濃度を管理すれば微生物に対しては殺菌効果を示すが、人間の健康に害はない。蛇口をひねれば直接飲める衛生的な水を支えているのが次亜塩素酸である。
◆室内空間において微生物は「空中浮遊菌」より「固体表面」に多く、特に「床面」が最も多い。浮遊菌は換気でも対応できるが、付着菌は換気では除去できないため対策が必要。
◆次亜塩素酸水を空間噴霧した場合、次亜塩素酸は、微細粒子に含まれて落下するものと、揮発し気体状次亜塩素酸となるものとの2種類に分かれ室内に拡散する。
◆塩素ガスの安全基準として、労働安全衛生法の基準および日本産業衛生学会による許容濃度は500ppbだが、空間噴霧では付着菌が最も多いとされる床面付近の塩素濃度が最も高く20ppb(事例①、安全基準許容値の1/25)。また仮に過剰噴霧されても約120ppbを上限に一定となる(事例②、安全基準許容値の約1/4)。どちらも安全基準許容値を大きく下回り、安全性を確認。
◆空間噴霧によるインフルエンザA型ウイルスへの作用を調べた実験では、微細粒子・気体状次亜塩素酸ともに不活性効果が確認された。
◆北海道大学の玉城英彦教授による新型コロナウイルス不活化に関する実証試験では、pH5.5、有効塩素濃度40ppmの次亜塩素酸水を用い、ウイルス液 1:サンプル液 19で混合し、30秒・1分・5分・10分の反応時間で検証。検出不可能なウイルス感染価以下まで不活性化したことを確認し、次亜塩素酸水が新型コロナウイルスを瞬時に不活性化することを証明した。(帯広畜産大学による同様の検証試験でも新型コロナウイルスへの有効性を確認)
◆人体に害がなく、新型コロナウイルスへの有効性がある次亜塩素酸水の空間噴霧は、病院・商業施設・省庁・スーパー・家庭内などの人の集まる場所の感染防止、夏の冷房環境下での汚染空気の浄化に有効で、熱中症予防や経済へのダメージの最小化にも役立つ。
◆海外での次亜塩素酸水の採用例
・米国環境保護庁(EPA)のコロナウイルス殺菌対策
・米国疾病予防管理センター(CDC)のコロナウイルス対策
・米国海運局(ABS)のコロナウイルス対策(2020 年 5 月)
・中国国家衛生健康委員会の消毒指針
など多数
===空間噴霧による塩素濃度測定詳細===
《測定事例①》
通常の使用を想定した条件で噴霧し塩素濃度を測定した実験では、塩素濃度が最も高い床面付近で20ppb、天井に向かうにつれ塩素濃度は低くなる。
〈天井〉
270cm…7ppb
180cm…7ppb
150cm…10ppb
80cm…12ppb
30cm…17ppb
床面……20ppb
【測定時の条件】
90㎥会議室/無人/閉扉/気流撹拌なし
霧化量300mL/h、風量3.0㎥/h でpH5.8、50ppmの弱酸性次亜塩素酸水溶液を2時間噴霧
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《測定事例②》
過剰噴霧を想定した条件で噴霧し塩素濃度を測定した実験では、開始後30分間で急速に上昇したが、約120ppbを上限に一定となった。(微細液滴濃度と気相濃度が平衡状態に達したと考えられる)
仮に過剰噴霧が行われても、塩素濃度は上昇し続けるわけではない。
【測定時の条件】
1㎥会議室/無人/閉扉/気流撹拌なし
霧化量150mL/h、風量2.2㎥/h でpH5.0、100ppmの弱酸性次亜塩素酸水溶液を1時間噴霧